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日本と韓国では、「稼ぐ」という考え方が違う

日本と韓国では、「稼ぐ」という考え方が違う

協業が噛み合わなくなるのは、日韓の前提が違うから

業界を問わず、韓国企業と提携して事業を進めようとしたものの、方針が合わずにパートナーシップや取引を解消した、という日本企業の話を耳にすることがあります。

これは、両者の価値観や性格の違いというよりも、「稼ぐ」という行為に対する前提が、そもそも異なっていることが大きいと考えています。実際に韓国企業と折衝していると、条件交渉やスピード感、利益の取り方などについて、「なんとなく噛み合わない」と感じる場面に出会うことがあります。

韓国のビジネスでは、「機会があるときに、どれだけ回収できるか」という視点が強く意識されます。それには、韓国国内市場のスケールが相対的に大きくないという背景があります。人口が比較的少なく、国土も限られているためです。その結果、競争が激しく、ポジションが固定されにくいこと、そして一度つかんだチャンスが持続しにくい構造があります。こうした条件のもとでは、「今回はどれくらい取れるのか」「今の条件で最大化できるか」を早い段階から考えるのは、かなり合理的な判断です。外から見ると短期志向に映ることもありますが、実際には不確実性の高い市場における最適化戦略と言えます。

一方、日本のビジネスでは、安定的に長く回収できる構造を作ることが重視されやすい傾向があります。人口も1億人を超えており内需が大きく、取引慣行や制度も比較的安定しているため、最初は利益が薄くても関係性を継続することや、一度作った仕組みを長く使うこと、再現性や安定性を評価する発想が自然に選ばれます。これもまた、日本の市場環境における合理的な最適解です。

この二つのベクトルを事前に共有しないまま協業すると、ズレが生じやすくなります。韓国側から見ると、日本は慎重すぎて決断が遅く映り、一方で日本側から見ると、韓国はお金の話が先行し、短期的な利益を重視しているように見えることがあります。ただ、ここで起きているのは優劣の問題ではありません。同じ「稼ぐ」という言葉を使っていても、見ている時間軸やリスクの捉え方が違うだけです。

このように、日韓ビジネスで感じる不一致は、文化や国民性だけで説明できるものではありません。背景には、市場規模、競争環境、制度や慣行といった前提条件の違いがあります。この前提を理解するだけでも、韓国企業と協業すべきかを考える際の判断材料になります。両者の是非を論じるのではなく、どの前提で動いているのかを意識すること。それが、日韓で協業する際の出発点になると考えています。

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